食物アレルギーと仲良く付き合いましょう
4.除去食解除は1歳頃からスタート  
 生後10か月から1歳頃になると消化管の機能も次第に発達してきます。いよいよ除去解除の準備です。
@食物アレルギーはいつ治る?
 乳幼児の食物アレルギーは、消化液や消化管の未熟性から発症するものであることから赤ちゃんの発育・発達につれ、次第に軽減する。約80%は2歳くらいまでに症状はほぼ消失する。乳児の牛乳・鶏卵は、この頃までに解除できる。
 食物によっては、耐性獲得が得られやすいものと得難いものがあり、例えば、大豆は3か月から半年、牛乳・鶏卵は半年から1年程度、ピーナッツ・そば・甲殻類(エビ・カニなど)は比較的耐性を獲得し難いが、1-2年置きには負荷試験などで確かめるべきで、漫然と制限を続けるべきではない。
 免疫学的耐性を獲得するうえで、除去食を行う期間があまり長くなると返って耐性の獲得が難しくなり、予後が良くないとの報告も多い。
 だいたい1歳頃をピークにアレルギー状態が緩和され始め、1歳6か月で、消化能力や免疫機能の成熟が備わると考えられ、その頃から次第に解除して行くのがよい。