食物アレルギーと仲良く付き合いましょう 
 1.食物アレルギー とは・・・ 
 特定の食物の摂取により、アレルギー反応が引き起こされて、皮膚(じんましん、湿疹、かゆみなど)、呼吸器(咳、喘鳴、鼻汁など)消化器(下痢、嘔吐、腹痛など)に、様々な症状が現れることを言います。食物アレルギーを引き起こすのは、多くの場合、動植物由来(鶏卵、乳製品、小麦、大豆など)のタンパク質で、食物アレルゲンと呼ばれます。
@食物アレルギーを起こしやすいのは乳児期!
 1歳未満の乳児の発症が圧倒的に多い。ただ、食物アレルギーと診断されても、成長とともに消化能力や免疫機能が高まることで、大部分のお子さんは、1歳過ぎから軽くなり、3歳頃には食べても大丈夫になります。
頻度   0歳  1歳  2−3歳  4-6歳  7-19歳  20歳以上
1番  鶏卵  鶏卵 鶏卵   鶏卵  甲殻類  甲殻類
2番   牛乳  牛乳 牛乳   牛乳  鶏卵 小麦 
3番  小麦  小麦  小麦 甲殻類   種実類  果物
甲殻類:エビ・カニ・イカ・タコなど。
種実類:ゴマ・そば・クルミ・アーモンドなど。
ただし、ゴマは乳児期から高頻度。 
A食物アレルギーの起こり方 
 食物アレルギーにも色々な起こり方があります。発症のタイプとして多いのは、皮膚炎が悪化してくる『食物アレルギーの関与する乳児のアトピー性皮膚炎』で、主に乳児期に発症します。また、原因食物を摂取して数時間以内に発症する『即時型』も多く、じんま疹を主とする皮膚症状だけでなく、咳や喘鳴(ゼイゼイ)、鼻汁、下痢・嘔吐など全身に様々症状を起こします。特に血圧低下や意識障害を伴う『アナフィラキシーショック』は生命のに係わります。また、果物食べた際に、口唇の腫れやのノドにかゆみや違和感を感じるラテックス・フルーツ症候群、花粉症に伴う口腔アレルギー症候群、さらに、食べた後に運動が加わってはじめて発症する食物依存性運動誘発アナフィラキシーがあります。